不登校でも高校受験はできる?内申点への影響と進路の選択肢を解説

不登校で中学校に行けていないと高校受験はできないのでしょうか。内申点や欠席日数が合否に与える影響、不合格を避けるための自己申告書などの救済措置、通信制やチャレンジスクールなど多様な進路の選択肢を詳しく解説します。

運営者は2026年度受験生・現役中3。当事者目線で執筆
運営者(My Naishin)
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2026年4月30日2026年4月30日更新15分で読める

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「子どもが学校に行けていないけれど、高校には進学できるのだろうか」「内申点や欠席日数が響いて、受験できる学校がないのではないか」と不安を抱える保護者の方は非常に多くいらっしゃいます。結論から言うと、不登校でも高校受験は十分に可能であり、お子様に合った進路の選択肢はたくさん用意されています。

しかし、一般的な全日制の公立高校を受験する場合、出席日数や内申点が評価に影響を与えることは事実です。不利な状況をカバーするためには、入試制度を正しく理解し、自己申告書や特別な選考枠などの「救済措置」を賢く活用することが鍵となります。本記事では、不登校が内申点に与える影響の仕組みから、いま選べる多様な学校の種類、そして今日からできる具体的な対策までを網羅的に解説します。


不登校だと高校受験はできない?内申点・欠席日数の影響

中学校になかなか登校できていない状態が続くと、「このままではどこの高校にも受からないのでは」と焦りを感じるかもしれません。しかし、日本の教育制度において、中学校の不登校が原因で高校進学の道が完全に閉ざされることはありません。まずは、高校受験において「欠席日数」と「内申点」がどのように見られているのか、正確な事実を確認していきましょう。

欠席日数の壁「年間10日・3年間30日」の目安とは

公立の全日制高校を受験する場合、中学校から高校へ提出される「調査書(内申書)」には、3年間の欠席日数が記載されます。一般的に、多くの都道府県の公立高校では「3年間で合計30日以上(年間10日以上)の欠席」があると、合否判定において「審議の対象」となります。

ここで重要なのは、「審議の対象=不合格」ではないということです。点数が合格基準に達していても、欠席日数が多い場合は「高校に入学した後、継続して通えるかどうか」を高校側が個別に審議(話し合い)をして合否を決める、という意味合いです。明確な理由があったり、後述するサポート制度を利用して適切に状況を説明できれば、十分に合格を勝ち取ることができます。

内申点(調査書)が低くなる理由と影響度

内申点は、定期テストの点数だけでなく、日々の授業態度、提出物の状況、実技教科の取り組みなどから総合的に算出されます。学校に通えていないと、これらの評価材料が不足するため、必然的に成績に「1」や「2」がつきやすくなったり、成績がつけられない「評定不能(斜線)」となったりします。

公立高校の一般入試では、当日の「学力検査の点数」と「内申点」を合計して合否を出します。例えば東京都の全日制公立高校(一般推進入試以外)では、学力検査と調査書の比率が「7:3」となっており、内申点の影響を全く受けないわけではありません。

公立高校と私立高校における内申点の扱いの違い

公立高校では基本的にすべての学校で調査書(内申点・欠席日数)が一定の割合で審査対象となりますが、私立高校の場合は学校によって対応が大きく異なります。

  • 公立高校:学力検査+内申点の総合評価。内申点の比重は都道府県により異なる。
  • 私立高校(推薦入試):内申点に厳しい基準(「9教科で〇以上」など)が設けられていることが多い。
  • 私立高校(一般・オープン入試):内申点や出席日数をほとんど考慮せず、当日の学力試験の点数のみで一発勝負できる学校もある。

不利にならないために!不登校生をサポートする「救済措置」

不登校という背景を持つ生徒が、高校受験において過度に不利にならないよう、各都道府県や高校では様々な配慮や救済措置を用意しています。これらを知っているかいないかで、受験戦略は大きく変わります。

事情を伝える「自己申告書」の提出

欠席日数が多い生徒を対象に、「なぜ欠席が多かったのか」その事情を高校側へ伝えるための書類を自己申告書(都道府県によっては「事情説明書」「特別事情申告書」などと呼びます)と言います。これを調査書と一緒に提出することで、単なる怠学ではなく、やむを得ない事情(体調不良、人間関係の悩み、起立性調節障害など)があったことを高校側に理解してもらえます。

欠席の理由は正直かつ客観的に
嘘を書くのは絶対にNGです。体調の問題や友人関係など、学校に行けなかった理由を簡潔に、客観的な事実として記載します。
前向きな姿勢と入学後の意欲をアピール
「高校では環境を変えて、〇〇の勉強や部活に挑戦したい」「毎日登校することを目指す」など、未来に向けたポジティブな決意をしっかり書くことが評価につながります。
不登校期間中に努力したことを書く
学校に行けない間も、フリースクールに通っていた、自宅で家庭教師と〇時間勉強した、などの実績があれば、学習意欲の証明として必ず記載しましょう。

不登校枠・特別な選考基準(資料の整わない者の選考など)

都道府県によっては、不登校の生徒に向けた特別な選考ルールが存在します。例えば神奈川県では、不登校などの理由で十分な内申点がついていない生徒に対し、特定の学年の成績を評価から外したり、内申点を一切考慮せず当日の学力検査と面接だけで合否を判断したりする制度があります。

また、成績が「評定不能(斜線)」となっている教科について、当日の入試の点数から仮想の評定を算出して補完する「斜線措置」を採用している地域もあります。お住まいの都道府県の教育委員会のホームページを確認するか、中学校の進路指導の先生に「不登校に対する特別な選考枠や配慮はないか」を相談してみましょう。


内申点が不安でも大丈夫!不登校生におすすめの高校の選択肢

「全日制の公立高校」だけが高校ではありません。近年は、多様な学び方を提供する新しいスタイルの高校が増えており、内申点や中学時代の出席日数を全く気にせずに入学できる学校が豊富にあります。不登校経験のあるお子様に寄り添った選択肢を整理しましょう。

学校の種類 内申点・出席日数の審査 主な入試方法 通学スタイル
通信制高校 ほぼ審査なし 書類選考・面接・作文 自宅学習中心+スクーリング(年数回〜週数回)
チャレンジスクール等(公立) 全く審査なし(不要) 面接・作文・志願申告書 毎日通学(午前・午後・夜間から選ぶ定時制など)
定時制高校(一般) あまり影響しない 基礎的な学力検査・面接 昼間または夜間に通学(1日4時間程度)
私立高校(オープン入試) 審査なし 当日の学力検査のみ 全日制と同じ(毎日通学)

選択肢を広げる4つの教育スタイル

1. 通信制高校

学校から送られるレポート学習と、規定回数のスクーリング(登校)で高卒資格を取得します。毎日通学する必要がないため、対人関係に不安があるお子様や、自分のペースで学びたいお子様に最適です。近年はプログラミングやイラストなど専門スキルを学べるコースも人気です。学力検査や内申点の提出を求められない学校が大半です。

一次ソース:東京都教育委員会「令和8年度都立通信制高等学校入学者選抜実施要綱」では、選抜方法として「面接・作文(必要に応じて学力検査)」と明記されており、調査書の取扱いも全日制とは別建てとなっています。各都道府県の教育委員会サイトで「通信制 入学者選抜 実施要綱」と検索すれば、地域ごとの最新基準を必ず一次情報で確認できます。

2. チャレンジスクール・エンカレッジスクール

主に東京都などが設置している、不登校や高校中退を経験した生徒のやり直しを支援する公立高校です。内申点は一切見られず、学力試験もありません。面接と作文だけで合否が決まります。少人数制の授業や、カウンセラーの配置など、手厚いサポート体制が魅力です。

3. 定時制高校(昼夜間・単位制)

昔ながらの「夜間」だけでなく、午前や午後など通う時間帯を選べる「昼夜間定時制」や、学年という概念がない「単位制」を採用する学校が増えています。全日制に比べて授業の進度が緩やかで基礎から学び直すことができ、不登校経験者の受け入れにも寛容です。

4. 私立のオープン入試・不登校枠

どうしても全日制に通いたい場合、私立高校の「オープン入試(フリー受験)」が狙い目です。調査書を点数化せず、当日のテストの点数だけで合否が決まるため、実力さえあれば逆転合格が可能です。また、事前に中学校の先生を通じて相談することで、不登校生徒に対する独自の配慮を行ってくれる私立高校もあります。


今からできる!内申点や出席日数をカバーする具体的な対策

現在不登校であっても、受験に向けて今から行動を起こすことで、少しでも内申点や出席日数を確保し、選択肢を広げることができます。「もう遅い」と諦めず、無理のない範囲で以下の対策を検討してみてください。

別室登校や放課後登校で「出席」と「テスト受験」をこなす

教室に入ることが難しくても、保健室や図書室などの「別室」への登校や、他の生徒が帰った後の「放課後登校」であれば行けるという場合は、ぜひ中学校に相談してください。短時間であっても、学校の敷地内に入って先生と顔を合わせれば「出席扱い」になることがほとんどです。
また、最も重要なのが定期テストへの参加です。別室でもテストを受けることができれば、成績に「1」以上の評価をつけてもらえる可能性が高まり、内申点ゼロ(斜線)を回避できます。

フリースクールや適応指導教室の活用(出席扱い制度)

どうしても中学校の敷地に入るのが辛い場合は、学校外の学びの場を活用しましょう。文部科学省の規定により、一定の条件を満たした民間の「フリースクール」や、自治体が運営する「教育支援センター(適応指導教室)」に通うことで、中学校長が認めれば、中学校の出席日数としてカウントされます。

義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合、校長は、指導要録上出席扱いとすることができる。

— 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について」より

出席日数が回復すれば、高校受験における「審議の対象」から外れる可能性が高くなり、面接時にも「学校外で継続して学習・活動していた」という強力なアピール材料になります。

検定試験(英検・漢検)などの課外活動で加点を狙う

内申点の「学習の記録(5段階評価)」が低くても、「特別活動等の記録」でプラス評価をもらえることがあります。自宅学習でも挑戦しやすいのが、実用英語技能検定(英検)や日本漢字能力検定(漢検)などの資格取得です。特に3級以上の資格を持っていると、公立・私立問わず、内申点に加点をしてくれる高校が多数あります。自己申告書や面接でも「自分のペースで学習を継続した証拠」としてアピールできます。

もちろん、これらの対策はお子様の心身のエネルギーが回復していることが大前提です。受験のために無理やり学校に行かせようとして、かえって状態を悪化させてしまっては本末転倒です。まずは本人のペースを最優先に守りながら、できる範囲で小さなステップを踏んでいきましょう。


まとめ

この記事で押さえたいポイント

  • 不登校でも高校受験は可能。出席日数・内申点が影響するのは主に全日制公立高校。
  • 欠席が多くても「自己申告書」で事情や前向きな意欲を伝えれば不利をカバーできる。
  • 都道府県によっては「不登校枠」や内申点を見ない特別な選考措置が用意されている。
  • 通信制高校、定時制、チャレンジスクールなど、内申点を問わない選択肢は豊富にある。
  • フリースクールへの通所や別室でのテスト受験など、今からできる出席・成績対策もある。

中学校での不登校は、決して人生の終わりでも、高校進学の断念を意味するものでもありません。今の時代、高校の在り方は非常に多様化しており、過去の出席日数や成績よりも「これからどう学びたいか」という意欲を評価してくれる学校が必ず見つかります。まずは親子で情報を集め、気になる学校のパンフレットを取り寄せたり、学校見学会に足を運んだりするところから、少しずつ未来に向けて歩みを進めてみてください。

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よくある質問

Q不登校でも高校受験はできますか?
Aできます。多くの都道府県では出席日数の少なさを考慮した特別入試枠や、定時制・通信制・特色化選抜などの選択肢があります。学校の先生やスクールカウンセラーに相談しましょう。
Q不登校期間中も内申点はつきますか?
Aつきます。ただし出席日数の少なさや課題の未提出により、評定が低くなる傾向があります。学校と相談して「保健室登校」「別室登校」などの形で出席日数を稼ぐ方法もあります。
Q不登校生に有利な高校はありますか?
Aはい。通信制高校(N高・S高・第一学院など)、定時制高校、チャレンジスクール(東京都)、エンカレッジスクール、不登校特例校など、不登校経験を考慮する高校が増えています。
Q不登校から学力を取り戻す方法は?
A①無理せず1日30分の学習から、②映像授業(スタディサプリ・YouTubeなど)で授業の補完、③オンライン家庭教師の活用、④フリースクールや支援センターの利用。複数のサポートを組み合わせます。
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根拠リンク(一次情報)

注記:これらのリンクは国や教育委員会の公式資料(一次情報)です。 制度は年度によって変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。