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内申点とは?評価の仕組みをおさえよう
内申点とは、中学校での総合的な成績を数値化したものだ。高校入試の際に学校が作成する内申書(調査書)に記載され、入試当日の学力検査と合わせて合否判定に使われる。
評価されるのは9教科(国語・数学・英語・理科・社会の主要5教科+音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技4教科)で、それぞれ5段階評価がつく。最高点は45点満点(5×9教科)だ。
内申点の評価は3つの観点で決まる
学習内容がどれだけ身についているかを評価する。定期テストや小テストの点数が主な判断材料になる。
知識を活用して考え、自分の意見を表現できるかを評価する。レポート・発表・グループディスカッションが対象になる。
授業への参加姿勢・提出物の状況・積極的な質問などが評価対象になる。テストの点数に関わらずA評価を狙いやすい観点だ。
都道府県によって計算方法が違う
内申点の計算方法は都道府県ごとに異なる。例えば東京都の一般入試(都立高校)では、実技4教科の評定が2倍で計算される「換算内申点」が採用されている。つまり副教科の評価を1つ上げると、合計の内申点が2点アップする仕組みだ。自分が住む都道府県のルールを早めに確認しておこう。
| 都道府県 | 対象学年 | 実技4教科の扱い |
|---|---|---|
| 東京都(都立一般) | 中学3年のみ | 2倍で計算(換算内申65点満点) |
| 大阪府(公立一般) | 1・2・3年(比率1:1:3) | 都道府県ルールによる |
| 埼玉県(公立) | 3年間の評定を利用 | 学校ごとに基準が異なる |
①定期テストで高得点を狙う
内申点を決める要素の中で最もウエイトが大きいのが定期テスト(中間・期末)の結果だ。「知識・技能」の評価に直結するため、まずここを重点的に対策しよう。
テスト対策のポイントは、2週間前から範囲の内容を復習し、1週間前に問題演習を集中的に行う流れだ。授業のノートを見返して重要な箇所を確認し、教科書の章末問題やワークを繰り返し解くのが効果的だ。
定期テスト対策のタイムライン(目安)
②授業態度を見直す
授業態度は「主体的に学習に取り組む態度」に直結する評価ポイントだ。テストの点数がどれだけよくても、授業態度が悪ければ内申点が下がるケースもある。
まず意識したいのが授業前の準備だ。先生が入室する前に教科書・ノート・筆箱を机の上に出し、その日の授業範囲を開いておくだけで「積極的に取り組んでいる」という印象を自然に与えられる。
授業中は先生の板書をただ写すだけでなく、板書にない重要なポイントもメモする習慣をつけよう。発言を求められた場面では積極的に挙手すると熱意が伝わりやすく、授業内容の理解も深まる。授業後に疑問点を先生に質問しにいくことも好印象につながる。
③提出物を期限内に・丁寧に出す
提出物の提出状況は内申点評価の中でも特に見落とされやすい落とし穴だ。期限を1日でも過ぎると評価が下がるリスクがある。逆に言えば、提出物を必ず期限内に出すだけで内申点を守れるという意味でもある。
さらに重要なのが提出物の「質」だ。ワーク提出では丸つけと解き直しを行った状態で出す、レポートや作文は自分の言葉で考えを書くといった工夫が「思考・判断・表現」の評価につながる。雑に書いた提出物は先生の目にすぐわかるため、丁寧に仕上げることを意識しよう。
提出物の質を上げるポイント
- 丁寧な字で書く(読みやすさが大切)
- ワークは必ず丸つけ・解き直しをした状態で出す
- レポート・作文は自分の意見を具体的に書く
- 締め切り直前ではなく、余裕を持って仕上げる
④小テストを満点近くで乗り切る
授業中に行われる単語テストや計算テストなどの小テストも内申点に加味される。出題範囲が狭く基本問題が中心なので、毎回の授業内容をしっかり復習しておけば満点を狙いやすい。
小テストを軽視している中学生は多いが、積み重ねると大きな差になる。前日の授業ノートを寝る前に5分見返すだけでも定着率が上がる。日々の復習サイクルを習慣化することが、小テストを楽にクリアする一番の近道だ。
⑤副教科(実技4教科)を軽視しない
音楽・美術・保健体育・技術家庭の副教科(実技4教科)を「どうせ入試には出ない」と後回しにしている人は要注意だ。東京都の都立高校では実技4教科が2倍換算されるため、副教科の評価を1上げると内申点が2点アップする。副教科こそ「効率よく点数を稼げる科目」として積極的に取り組もう。
実技が苦手でも諦める必要はない。「知識・技能」の実技部分以外に、定期テスト・授業態度・提出物で評価を高めることができる。例えば体育が苦手でも、保健体育の定期テスト(健康や病気の知識を問う問題)で高得点を狙えば評価に結びつく。
音楽
合唱コンクールなどに積極的に参加し、頑張る姿勢を見せる。合唱カードや鑑賞ワークシートは丁寧に仕上げて提出しよう。
美術
作品の完成度より取り組む姿勢が重視される。制作過程のメモや鑑賞レポートを充実させると高評価につながりやすい。
保健体育
実技が苦手なら定期テストで補う。健康・病気・応急処置などの知識分野は満点を狙いやすいので対策しよう。
技術家庭
制作物は丁寧に仕上げる。専門用語が定期テストに多く出るため、ふだんの授業からメモを取りながら覚えておこう。
⑥レポート・作文で自分の意見を書く
各教科で出るレポートや作文は「思考・判断・表現」の評価に直結する。「調べたことをそのまま書く」だけでは評価が上がりにくい。大切なのは自分の言葉で考えを書くことだ。
例えば社会のレポートなら「〜だと思う。なぜなら〜だからだ」という意見+根拠の構成を意識するだけで評価が変わる。日頃から「なぜだろう?」と考える癖をつけておくと、レポートや発表でも自分の意見が出しやすくなる。グループディスカッションでも積極的に発言する姿勢が「主体性」の評価アップにつながる。
⑦担当の先生に直接相談する
内申点をつけているのは各教科の担当の先生だ。「どうすれば評価が上がるか」を直接聞くことは、実はとても有効な方法だ。先生側としても相談されることは大歓迎で、それ自体が「主体的に学習に取り組む態度」のアピールにもなる。
相談するときは具体的に質問するのがポイントだ。「評定を3から4にしたいのですが、何が足りていないでしょうか?」のように聞くと、先生から的確なアドバイスをもらいやすい。テストが返却された後などに声をかけると自然に話しかけやすい。
学年別の内申点アップ戦略
同じ「内申点を上げる」でも、中1・中2・中3で取るべき戦略は大きく違う。学年ごとの優先順位を整理しておこう。
中1の戦略:学習習慣の確立
中1で大切なのは点数より学習習慣の確立だ。中3になって急に頑張ろうとしても、習慣がなければ続かない。①家で毎日30分以上机に向かう、②提出物は前日までに終わらせる、③定期テスト2週間前から計画的に勉強する——この3つを確立できれば、中2・中3で内申点は自然に伸びる。中1〜中3全部を見る都道府県(北海道・千葉県など)では、中1の評定もそのまま内申点に組み込まれるため、最初の学期から手を抜けない。
中2の戦略:苦手教科の徹底克服
中2は苦手教科を放置しないことが最優先。中3になると応用問題が一気に増えるため、中2のうちに基礎を固めておかないと取り戻すのが極端に難しくなる。特に英語・数学は積み上げ型の教科で、中1・中2の基礎が抜けていると中3で詰む。中2の冬休みまでに「2」がついている教科をゼロにすることを目標にしよう。
中3の戦略:全教科の底上げと観点別評価対策
中3は1学期の評定が最後のチャンス。多くの都道府県で中3の2学期末成績が内申書に記載されるため、4月〜12月の8ヶ月が勝負だ。観点別評価のA・B・Cの判定基準を教科担当の先生に直接確認し、AABを取るために何をすべきかを明確にすること。中3の夏休み以降は当日点対策にもシフトしていく必要があるため、内申点対策は秋までに山場を越えたい。
内申点が下がる「やってはいけない」行動
内申点を上げる方法を実行しても、同時に評価を下げる行動をしていれば効果は半減してしまう。実際に教育現場で「これがあると評定が下がる」と言われる行動を整理した。
評定が下がるNG行動 トップ7
- 提出物の遅れ・未提出:1日でも遅れると評価対象から外されることも。期限厳守は絶対条件。
- 授業中の私語・スマホ・居眠り:「主体性」評価でC判定をつけられる最大の理由。テストが満点でも評定3止まりになる場合あり。
- レポートの丸写し・コピペ:先生は文体ですぐ気付く。「思考・判断・表現」の評価が一気に下がる。
- 先生への態度の悪さ:人間関係の問題ではなく、先生が「指導しても聞かない生徒」と判断する材料になる。
- 定期テストの白紙・低得点放置:「知識・技能」評価でCがつく直接的な原因。せめて部分点を狙う努力を。
- 遅刻・欠席の多さ:内申書の出席日数欄に記載される。多すぎると合否判定にも影響する。
- 実技教科を軽視:体育を見学ばかり、美術の作品を雑に仕上げる、技術家庭の制作物を未完成で出す等。実技は「やる気」が露骨に出る。
これらの行動を1つでもしている場合は、まずそこから改善しよう。「上げる」より「下げない」方が即効性がある。
内申点が伸びないときのチェックリスト
「テストの点数も上がっているのに評定が伸びない」「提出物も出しているのに4が取れない」——そんな停滞期に確認したいチェックリスト10項目をまとめた。一つずつ振り返ってみよう。
| チェック項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 提出物の「質」は十分か | 記入量・自分の意見の記述・丁寧さ・先生コメントへの返信を見直す |
| 授業中の発言頻度は週何回か | 週1回未満なら「主体性」評価でB止まりの可能性 |
| 振り返りシートに具体例を書いているか | 「楽しかった」だけでなく「○○を学び、次は△△を意識したい」まで書く |
| 定期テストで安定して同じ点数を取れているか | 1回だけ高得点ではなく、継続的な高得点が評定4以上の条件 |
| 小テスト・単元テストで満点近くを取れているか | 細かなテストの積み重ねが「知識・技能」評価を押し上げる |
| グループワークで貢献しているか | 傍観者ではなく、意見を出す・まとめる役割を担っているか |
| 先生に質問しに行っているか | 授業前後の質問は「主体性」評価の決定的なエビデンスになる |
| ノートを丁寧に取っているか | 板書だけでなく、自分なりのまとめ・疑問点・気付きを書き込む |
| ワークの解き直しをしているか | 間違えた問題に印をつけ、再度解いた跡を見せると評価される |
| 先生に評価基準を直接聞いたか | 「Aを取るために何が必要か」を聞くだけで、改善点が明確になる |
これらを一通り見直しても改善されない場合は、教科担当の先生に「現在の評定がBで、Aを取るためには何を改善すべきか」を直接相談するのが最短ルートだ。先生は意外と歓迎してくれる。
内申点を上げるリアルなタイムライン
内申点アップは即効性のあるものではない。現実的なタイムラインを把握しておくと、焦らず継続できる。
「2→4」を目指す場合の現実的なステップ
「2→4」は早くて2学期分(約半年〜8ヶ月)、平均すると1年程度かかる。焦らず継続することが何より重要だ。逆に「4→5」は1学期で達成可能な場合もあるが、定期テスト90点超え+3観点AAAが必要なため、ハードルは高い。
まとめ
この記事で押さえたいポイント
- 内申点は9教科×5段階で評価される。都道府県によって計算方法が異なるので早めに確認しよう
- 評価の3観点(知識・技能/思考・判断・表現/主体的な態度)をすべて意識することが大切
- 定期テストは最もウエイトが大きい。2週間前から計画的に対策を始めよう
- 授業前の準備・挙手・質問など、授業態度は毎日の積み重ねが評価に出る
- 提出物は必ず期限内に、丁寧に仕上げて出すことが基本中の基本
- 東京都など副教科が2倍換算される地域では、副教科の1点アップが2点分になる
- レポートは「自分の意見+根拠」の構成を意識する
- 担当の先生への相談は内申点アップへの近道。具体的に「何が足りないか」を聞こう
内申点を上げるために必要なことは、特別な「裏ワザ」ではなく、日々の授業・提出物・テスト対策の積み重ねだ。今日からできることを一つずつ実行していこう。
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