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内申点とは?仕組みをまず理解しよう
内申点とは、中学校の9教科(国語・数学・英語・理科・社会・音楽・美術・保健体育・技術家庭)の成績を5段階で評価し点数化したものです。この情報は内申書(調査書)に記載され、受験する高校に直接送られます。受験生本人や保護者が中身を確認できないのも特徴のひとつです。
公立高校の入試は原則として「当日の学力検査の点数+内申点」で合否が決まります。内申点の割合は都道府県によって異なりますが、一般的に合否判定全体の30〜50%を占めるとされています。また私立高校でも、内申点が一定基準を超えると事実上の合格確約が得られるケースがあるなど、受験前から結果が左右される重要な数字です。
内申点の基本計算(素内申の例)
9教科 × 5段階評定 = 45点満点(素内申)
都道府県によっては実技4教科の評定が2倍になるなど、換算内申で計算される場合が多い。オール5なら素内申45点・換算内申65点(東京都方式)となる。
都道府県で大きく違う「何年生から反映されるか」
内申点の最大の落とし穴は、居住地域によって「何年生の成績が使われるか」が全く異なる点です。「どうせ中3だけでしょ」と油断していると手遅れになることがあります。
| 都道府県 | 対象学年 | ポイント |
|---|---|---|
| 東京都 | 中3のみ | 5教科×1倍 + 実技4教科×2倍 = 65点満点 |
| 神奈川県 | 中2・中3 | 中3の評定は中2の2倍の比率で計算(135点満点) |
| 埼玉県・千葉県 | 中1・中2・中3 | 3年間の全成績が対象。中1から内申点が入試に直結 |
| 大阪府 | 中1・中2・中3 | 中1:中2:中3 = 1:1:3の比率で換算 |
千葉・埼玉のように中1から中3まで全学年の成績が対象となる地域では、中1の1学期の通知表から入試の得点に加算されます。全国的にも「中1〜中3の3年間すべて対象」という地域が多い傾向があります。まず自分が住む都道府県のルールを確認することが第一歩です。
中1スタートが有利になる5つの理由
「うちの都道府県は中3だけだから大丈夫」と思った人も、油断は禁物です。中3だけが対象の地域でも、中1からの積み上げがないと中3の成績は伸びません。以下に、中1から動き出すべき理由を整理します。
中1・中2の評定は、どれだけ後悔しても上書きできません。「中3で挽回する」は成績そのものには通用しない話です。
中3でいくら頑張っても、中1・中2の基礎が抜けていれば急激な評定アップは難しい。早い段階から基礎を固めることが評定5への近道です。
多くの高校で「内申点の合計が○点以上」を推薦入試の出願条件にしています。中1から意識しないと、そもそも推薦の選択肢が消えます。
中1で良いスタートを切ると、担当教師からの期待値が高まり、以降の授業評価にもプラスの影響が出やすい傾向があります。
中1・中2で学習習慣と内申点の土台を作っておけば、中3は「実力試験対策」に集中でき、精神的余裕も生まれます。
内申点を決める3つの観点別評価
2020年度の学習指導要領改訂以降、通知表の評価は次の3つの観点に基づいて行われています。定期テストだけ頑張れば5が取れる時代ではなくなっています。
① 知識・技能
各教科の基礎知識や技術を身についているかを評価。定期テストや小テストの得点が主な材料となります。
② 思考・判断・表現
学んだ知識を活用して考え、表現できるかを評価。記述問題への解答や、授業でのグループ発表などが対象です。
③ 主体的に学習に取り組む態度
授業への積極的な参加・提出物の質と期限・自主的な学習姿勢を評価。テスト点数に関係なくAが取りやすい観点です。
重要なのは、定期テストで100点を取っても、提出物や授業態度が不十分ならAにならないという点です。3つの観点すべてで高水準を維持して初めて評定5が狙えます。
評価「A」と評定「5」の違いに注意
観点別評価のAは「到達度80%以上」、評定5は「到達度90%以上」が目安です。3つの観点がすべて80%台のAであっても、平均が90%に届かなければ評定は4となります。「全部Aだから5のはず」という誤解が多いので注意しましょう。
中1から取り組むべき具体的な行動
定期テスト対策:テスト2週間前では遅い
テスト範囲が配布される2週間前から勉強を始めるのは最低限のラインです。理想は授業が終わった単元を普段からこまめに復習し、テスト前には課題をほぼ仕上げた状態にしておくこと。学年が上がるほど範囲が広がるため、この習慣を早い段階で身につけることが大きな差を生みます。
提出物:期限厳守+内容の質
学校のワーク・ノート・レポートなどの提出物は、期限を守ることは当然として、中身の完成度も評価対象です。字が上手でなくても丁寧に書く、色分けやメモを加えてわかりやすくまとめるなどの工夫が「主体的に学習に取り組む態度」の評価に直結します。
授業態度:発言+質問で差をつける
挙手・発言・授業後の質問は、評価を上げる有効な手段です。発言が苦手な場合も、授業中の居眠りや私語・忘れ物などのマイナス行動を避けるだけで評価の底上げになります。
実技4教科を絶対に軽視しない
多くの都道府県で実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)の評定が2倍換算されます。苦手でも真剣に取り組み、作品や提出物に手を抜かないことが重要です。実技教科は「主体的に取り組む態度」の比重が高く、努力が評価に反映されやすい教科でもあります。
検定試験への挑戦
英検・漢検・数検の3級以上は、内申書の「特記事項」に記載され、高校によっては加点評価されます。中1のうちはいきなり3級を目指すより、まず4級からスタートして段階的に挑戦するのが現実的です。
中1で習慣化したい3つのこと
その日の授業内容をその日のうちに確認する習慣をつける。
配布されたワーク・プリントはその日に着手する。ためると品質が落ちる。
授業範囲の基本問題が出る小テストは、毎回満点を取るつもりで復習する。
中1・中2・中3 学年別の優先タスク
「中1から内申点対策」と言っても、学年ごとにやるべきことが違う。優先順位を間違えると、努力が空回りする。
| 学年 | 最優先 | 次に重要 | 避けるべきこと |
|---|---|---|---|
| 中1 | 学習習慣の確立(毎日30分以上の家庭学習) | 定期テストで全教科70点以上、英語・数学の基礎固め | 「中1は内申点に関係ない」と思い込む(多くの県で関係あり) |
| 中2 | 苦手教科の徹底克服(特に英・数) | 提出物の質向上、3観点AABを意識した行動 | 部活と勉強の両立を諦める、定期テスト勉強の手抜き |
| 中3 | 1学期で評定の最終形を決める | 当日点対策(夏休み以降)と内申点対策の両立 | 急に難問対策を始めて基礎が抜ける |
都道府県別「中1の成績がどれくらい影響するか」
中1の成績の影響度は都道府県で大きく異なる。自分の地域のルールを早めに知っておこう。
中1から影響大(中1〜中3すべて見る)
北海道、青森、岩手、宮城、秋田、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、京都、奈良、和歌山、鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
中1の評定がそのまま3年後の内申書に残る。最初の中間テストから手を抜けない。
中2・中3のみ影響(中1は除外)
神奈川、千葉(一部)、埼玉(一部)、兵庫、大阪
中1の評定は内申書に含まれないが、中1で基礎を固めないと中2・中3で詰む。学習習慣の確立は必須。
中3のみ影響(中1・中2は除外)
東京、山形、福岡
中3の評定だけが内申書に記載される。ただし中1・中2で勉強の素地がなければ、中3で急に評定5は取れない。中1からの積み重ねが不可欠。
「中3のみ影響」の県でも油断は禁物
東京都・福岡県のような「中3のみ」の県でも、中1から学習習慣を確立しなければ、中3で急に成績を上げるのは現実的に不可能だ。3年間の積み上げが、中3の評定として表面化する。
保護者ができる中1からのサポート
中1の生徒は自分で内申点の重要性を理解しきれないことが多い。保護者の関わり方が、3年後の合否を左右することもある。
保護者がやるべき5つのこと
- 勉強場所と時間の確保:リビング学習でも自室でも、毎日同じ時間に机に向かう環境を整える。
- 提出物の管理ヘルプ:中1の最初は提出物の量に圧倒される。週末に一緒に確認する習慣を作る。
- 定期テストの計画づくり:2週間前に範囲を確認し、計画を一緒に立てる。徐々に自立させる。
- 結果ではなくプロセスを褒める:「点数が上がった」より「2週間前から計画的に勉強した」を評価する。
- 塾・家庭教師の早期検討:苦手教科が出てきたら、早めに外部サポートを検討する。中3になってからでは遅い。
保護者が口出しし過ぎると逆効果になる場合もある。あくまで「環境を整える」「サポートする」が基本スタンスだ。
中1で陥りがちな失敗パターン
中1で内申点を落とす生徒には共通のパターンがある。これらを避けるだけで、大きく内申点が改善する。
中1の典型的な失敗パターン
- 「まだ中1だから」と油断する:気付いた時には中2で挽回が難しい状況に。
- 部活で疲れて家庭学習ゼロ:短時間でも毎日続けることが重要。
- 定期テスト前に「とりあえずワーク」:計画なしの詰め込みは時間効率が悪い。
- 苦手教科を放置:「2」がついた教科は中2で挽回がさらに難しくなる。
- 実技教科を「副教科」と軽視:実技4教科の評定アップは内申点全体に大きく影響。
- スマホ・ゲーム時間の野放し:1日3時間以上だと学習時間が確保できない。
- 友達との比較で焦る or 安心する:自分の目標と現状の差で判断すべき。
まとめ
この記事で押さえたいポイント
- 内申点は9教科の5段階評定を点数化したもので、高校入試の合否の30〜50%を占める
- 埼玉・千葉・大阪など多くの地域で中1の成績が入試に直結する
- 一度ついた評定は変えられない。中3になってから後悔しても手遅れ
- 内申点は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点で決まる
- 定期テストだけでなく、提出物・授業態度・小テストがすべて評価対象
- 実技4教科は多くの地域で2倍換算。絶対に手を抜かない
- 英検・漢検などの検定は3級以上で内申書に加点される場合がある
- 中1で学習習慣を身につければ、中3を余裕をもって受験対策に集中できる
内申点は「コツコツの積み上げ」で決まります。中3になって焦って動き出しても、中1・中2で積まれた差を覆すのは簡単ではありません。今この記事を読んでいる中1・中2の皆さんにとって、スタートを切るベストなタイミングは今日です。
内申点対策を今日から始めよう
My Naishinでは、学年別・教科別の内申点アップ方法を詳しく解説しています。まずは自分の内申点の現状を確認するところから始めてみましょう。
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